ピリ・Ça va備忘録

ピリッと,Ça vaサバっと暮らしている日々の備忘録

本の中で説教されたくない

 頭が疲れて,文字が入っていかなくなくなってから帰宅する日々。しかし,ちょっとリラックスすると,読書もできる。人は結局「気持ち」次第なのだ。

 日常は,あまりに疲れているので,10分ほどの読書はお風呂の中になる。そう,ちゃんと「お風呂用の本」っては用意してあるのだ。今日は,久々に何年か前の本を読み返してみたのだが…。何か入ってこない。大好きな旅のエッセイのはずなんだけど,途中でななめ読みになってしまった。美しい景色と現地の人とのふれあいと素朴で美味しい食事の様子は浮かぶのに何がいやなのか…。

 「説教臭い」のだ。今の日本の人々が生気がないということが何故か旅のつれづれの間に書かれている。小説家が説教しだすと,とたんに文の魅力は半減する。「説教」とは「説得」だからだ。確かにみんな疲れているのかもしれないが,その中で小さな楽しみや,ちょっとしたふれあいを大事にして生きている。疲れている時は,ただ凌ぐしかないことだってある。

 良い香りのバスオイルと大好きな音楽と読書で癒やしの時間のはずが,なんかもやっとしてしまったため,わざわざ風呂から一度出て本を交換した。「なんでそこまで」と自分にツッコミをいれながら。