ピリ・Ça va備忘録

ピリッと,Ça vaサバっと暮らしている日々の備忘録

コロナによる転換

 考えてみれば,去年の3月以来,風邪らしきものをひいていない。正確にいうと,その時は風邪かどうかもわかんないけど熱が出た。

 1行目の通り,このただ1回の発熱はあまりにビミョ〜な時期だった。上司からは,休むように言われ,みんなもちろん病休を奨励してくれた…このクソ忙しい時に。自分では絶対に違うという確信があったが,周囲の人間を不安にさせたくないので,ありがたく休んだ。コロナじゃないって,そこまで自信もっていいのかって?だが,コロナ感染者がゼロの市で,2週間も職場と家と通勤の車の中にしかいないんだから…。しかも肺が弱い家系で,ちょっとしたことですぐ咳がでるのに熱だけしか症状はないのだから,きっと風邪でさえない。

 すごくゆっくりと過ごした。熱はあるが,熱には耐性があり具合も悪くない。食料はコロナ禍なので,結構買ってある。朝ゆっくりと紅茶を飲み,根拠なく人の不安を煽ることばかり言っているテレビはつけず,音楽を鳴らしてアロマを燻らせて久々に本を読んだ。仕事とは全く関係ない自分のためだけの読書を2時間続けてした。これを2日間やって,自分のためだけに読んだり書いたりする気持ちが蘇った。出勤もできず出かけることもできない。誰かと会えない…そのせいで自分の時間が蘇った。

 そこからもう一度,また自分のための雑文を書こうと思うまでさらに8ヶ月かかった。忙しさに自分の言葉を書く時間を潰して,言葉が全く生まれなくなってから何年たったかも忘れた。失っていたことが,こんな形で蘇るとは思わなかった。

 この試練が与えてくれた自分への変化を愉しむために,元気ですごそう。できる限りのことをして。